三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

最近のWeezerのセットリストはなぜ昔の曲ばかりなのか?

xxxtomo1128xxx.hatenablog.com 先日は、コーチェラに出演したWeezer。そこでWeezerは、最近の曲ではなく初期の曲中心に演奏していたのが、とても印象的に写った。初期の曲を中心にしたセットリストは、コーチェラに限ったことではなく、ここ数年の彼らのフ…

〈Coachella Fes. 2019〉の感想―〈SUMMER SONIC 2019〉出演のThe 1975とWeezerについて

今年も〈Coachella Fes. 2019 (コーチェラ)〉がYouTubeで配信されました。筆者が注目していたのは、なんといっても初日のThe 1975と、二日目のWeezer。これだけは絶対に観ておきたかった。というのも彼らは今年、日本で開催される〈SUMMER SONIC 2019 (サマ…

春の憂鬱、そして日常―SASORI『Silver topaz / mellow』 レビュー

左からMK(Gt.)、小杉真咲(Gt./Vo.)、中川ヒロキ(Dr.)。 長い冬の頃には、春が待ち遠しい。けれども、いざ桜の季節になると、淡く美しい景色とは裏腹、出会いや別れに際し、どこか後ろめたく憂鬱な気分になりがちだ。SASORIの記念すべき1枚目となるシングル『…

ヒトの遺伝子を自由に操作できる世の中になったらどうなるか

中国だったか、HIVが遺伝していた子どもの遺伝子を編集して、HIVではない子どもが生まれたという。これは驚きだ…と思っていたら日本でも現在、ダウン症の子供を産ませないよう事前に、出生前診断を行うことができるようにもなっている。そうした遺伝子の操作…

エレカシの「桜の花、舞い上がる道を」の"幹"を太くしているものは何か

「桜の花、舞い上がる道を」。この曲は、桜の季節になると無性に聞きたくなってくる。桜の風景をみていると、楽曲が脳内で再生され、見事な融合を果たすのである。そんなわけで、今年もこの曲について、つらつらと書いてみることにした―。 東京の方では、桜…

秋田のクラフトビールについて

クラフトビールは、大手企業のメーカーに対して、少数生産のビールを指す。音楽でいったら、"インディーズ・レーベル"みたいなものだ。全国各地、ローカルな規模で展開をしているクラフトビールは、どれも地域の特色が反映されていて、おもしろい。そんなわ…

明治神宮野球場、ナイターの魅力

野球が好きだ。暇さえあれば、野球のニュースをチェックし、シーズンオフになれば、来シーズンに備えるべく、そそくさと"冬眠"し始める。シーズン中はプロアマ問わず、どんな試合でも見てしまうが、その中でとりわけ好きなのが、東京ヤクルトスワローズであ…

脳を移植することについて——SF作品との関係性

人間同士の脳の移植はできるのだろうか。現在、臓器移植は可能であるが、それは脳死という状況においてのみ成立している。ただ脳に関しては、それはできない。いや、もしかしたら実は今の技術だったらできてしまうのではないか――。 全身がガン細胞にむしばま…

絶景、カッパドキアの今後について

アマゾンプライムというのは便利なもので、中でも映画が見放題のストリーミングサービス、プライムビデオは非常に重宝している。プライムビデオを適当に漁っていると、ナショナルジオグラフィック・チャンネルの動画を見つけた。その中に、トルコの世界遺産…

これが私のアメコミ映画遍歴

アメコミ映画は、トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』(2002)を観たのが一番最初のきっかけだったと思う。PUNPEE氏がブログで、 Comicsを好きになった人たちって大きく何世代かに分かれるとたまに聞きますが("一番最初に日本に持ってきた一番最初のガ…

エレカシの宮本の歌声、そしてライブへのススメ

エレファントカシマシのボーカリスト、宮本の歌声。それはどこで最も映えるかというという問いがあれば、間違いなくライブであると答えるだろう。ライブが音源と異なるのは、空間的な反響の音を感じられるということだ。宮本の、ライブでの歌声を例えるなら…

『竹取物語』のかぐや姫について

『竹取物語』に登場するかぐや姫は、やっぱり未確認生物のたぐいであると思う。もちろんそんなこと、学校の授業では習わない。どこまでも妄想である。かぐや姫は、キラキラと光を放ちながら竹取の翁(おじいさん)を導き、自分の体を切られない位置で、うまい…

レスポール・ギターは最高だ

数あるギターの中でも、レスポール・ギターが好きだ。丸みを帯びたシェイプに、シンプルな装飾。サウンドの方も柔らかくて、温かみがある。現在、筆者が所有しているギターは、グレコのEG56 ゴールド・トップ(79年製)。先輩から譲り受けてからというもの、大…

日比谷野音のすばらしさ

日比谷野音は数あるライブ会場の中でも、かなり上位の方に入るくらい気に入っている会場である。無数に立ち並ぶ、無機質な高層ビルの真ん中に、オアシスのように緑で囲まれた日比谷公園。木々の葉が重なり合って生い茂ったトンネルのような道を抜けると、コ…

革製品は、生きている

自分の身の回りには、革製品がいたるところにある。これまでも身近に使ってきたが、一番記憶に古いのは、ランドセル、そして野球のグローブ。最近だと、靴だとか、財布、あとはベルトなんかも"いつの間にか"革になっている。革製品のいいところは何といって…

老舗とんかつ屋の魅力

筆者が住むところの最寄り駅には、昭和の面影を残した――悪く言うと寂れ切った商店街がある。ところどころ店が閉まっていて、ところどころ塗装が剥がれて錆びたスピーカーからは、ひと昔前の音楽が鳴り響ている。そんな商店街の中に、ひっそりと佇むとんかつ…

"大御所バンド"に求める魅力について—木々、森林のイメージと重ねて

昨年の夏、白神山地に行く機会があった。ここは、秋田県と青森県の県境にある、世界有数のブナの原生林の土地であり、1993年には日本初の世界遺産にも登録された。現在は、一部区域立ち入りが制限されてはいるものの、悠久の時を感じることができるスポット…

文学に共感するとき——東北にゆかりのある作家たちに自分を重ねて

筆者は、秋田に生まれ育った。日本海側特有の夏の暑さにも、厳しい冬の寒さにも何とか負ケズ、今日まで何とか生きてきた。今現在はというと、埼玉と東京の県境のところに住んでいる。こちらの方に住んで、もうすぐ4年。つい先日、住民票を移したから、いよい…