三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

絶景、カッパドキアの今後について

 アマゾンプライムというのは便利なもので、中でも映画が見放題のストリーミングサービス、プライムビデオは非常に重宝している。プライムビデオを適当に漁っていると、ナショナルジオグラフィック・チャンネルの動画を見つけた。その中に、トルコの世界遺産、カッパドキアを特集している回があった。そしてこれがなかなか面白かった。昨年、筆者も、トルコに一か月くらい滞在していたが、その場所というのはちょうどカッパドキアのあるネヴシェヒルだったのである。これまで三浦日記でも、【トルコ滞在記】なるシリーズで、たびたびその時の出来事を紹介してきたが、この映像は、そんな様子が見事にハイライトのようにまとめられている。

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 凝灰岩が侵食して出来上がったという、カッパドキアの奇妙な形をした岩々。これらを見るために、今では多くの観光客が訪れるようになった。この映像に出てくる現地の人のインタビューによると、「20年前は全然観光客がいなかった(2013年時点)」ようで、やはりインターネットの普及によって、その知名度が爆発的に上がったことが考えられる。かつては秘境だった場所が、もはや秘境ではないのだ。現在も浸食がすすみ、その姿を変化させているカッパドキアであるが、観光客の増加によって、さらに拍車がかかっているという。実際に現地へ行った時も、その岩のもろさに驚いた。ひびの入ったところを少し押しただけで、ぽろっと破片が落ちてしまうのである。教会に描かれている壁画は、ところどころが剥がれ落ちてしまっていたし、亀裂が入り、今にも崩れそうな壁がいくつもみられた。

 他方ではそれが、加工のしやすさにもつながった。かつては、多くの人々が岩をくり抜き、その洞窟の中で生活をしていた。キリスト教がイスラム教から迫害を受けていた時期は、要塞のような地下都市を作って、そこで生活をした。しかしながら、経済の発展とともに、アパートに移住するようになった。現在では、その代わりに洞窟のホテルが乱立している。観光地化が着々と進んでいるのだった。

 カッパドキアは、美しい馬の地という意味であるように、かつては移動手段して馬が重宝されていた。それもかつての話で、車の普及によって現在では、その馬は野生化してしまったそうだ。それを捕獲し手懐け、さらには観光客用に乗せるための訓練をさせ、観光牧場としてオープンした。下に載せた記事はまさに、映像で紹介されている、初の観光牧場で、カウボーイのような人がレクチャーしてくれた。映像で「自転車に乗れる? だったら馬にも乗れるさ!!」と言っていたのには笑ってしまったけれど、乗馬は本当にそんな感じで、何も難しくはなかった。

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 こんなふうにして、観光客は気球や馬から、カッパドキアの絶景を楽しむことができる。しばしば、観光客が撮った写真をきれいに見せたいからといって、その写真を加工をしすぎた結果、全く別の風景になってしまう、なんていうことがあるが、カッパドキアの風景というのは、そんなことは全くない。そもそも写真に収まりきらないくらい雄大であり、美しい。どんなふうに撮ったって、うまく撮れてしまうのだ。当然ながら筆者も、もう一度訪れてみたい、もう一度あの空気を体感したい、そんな感情に襲われたのだった―。

 

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 ただ、観光客が来れば来るほど、侵食は進んでいく。けれども、それを制限してしまえば、莫大な観光収入を失うことにもつながってしまう。カッパドキアのあるネブシェヒルでは、現在そうしたジレンマに直面しているのだ。文明が作り上げてきたものというのは、いずれ無くなってしまうのが世の常ではあるが、それが自然に依存していればしているほど、より早くすたれてしまう。凝灰岩の浸食は、遅らせることはできても、完全に食い止めることはできないのだ。いやはや、なんとかできないものだろうか。一番にそう思っているのは、現地の人たちであることは間違いない。

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・トルコ:カッパドキア

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