三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

JFK + Defector / MUSE (和訳・解説)

[JFK] 〈For we are opposed around the world by a monolithic and ruthless conspiracy That relies primarily on covert means for expanding its sphere of influence On infiltration instead of invasion On subversion instead of elections On intim…

「ド・ド・ドーンと集結!!〜夢の競演〜」ライブレポート (エレファントカシマシ編)

いよいよトリのエレカシの出番を迎える。30周年の、しかも"スペシャル"であっても、いつものように登場の際のSEはなし。拍手と歓声の中、メンバーは至ってシンプルに登場する。テンション低めに何かぼそっと言い放った後、一瞬の静寂に包まれたかと思えば、…

「ド・ド・ドーンと集結!!〜夢の競演〜」ライブレポート (Mr.Children編)

xxxtomo1128xxx.hatenablog.com スピッツの出番が終わり、次のバンドの転換作業に入った。万全の状態で次を迎えるべく、ここでトイレへと向かう。空いてるだろうと思って少し遅れてトイレへ向かったのが誤算、トイレには長蛇の列ができていた。仕方なく並び…

「ド・ド・ドーンと集結!!〜夢の競演〜」ライブレポート (スピッツ編)

何とも歴史的な夜だった。2018年3月18日、エレファントカシマシとスピッツとMr.Children、そうそうたる顔ぶれがさいたまスーパーアリーナを舞台に一堂に会した。3バンド合わせてCDの総売り上げ枚数は一体何枚になるんだろうか、そんな愚問が脳裏をよぎる。そ…

エレカシと都会の風景について―音楽の「土着性」の存在を踏まえて

大学に入学するにあたり、埼玉の郊外で一人暮らしを始めた。自分の住む場所は高度経済成長期の真っ只中に造られた、"マンモス団地"と呼ばれる住宅団地の一角にある。夕暮れ時、大学からの帰り道。住宅街の真ん中にオアシスのようにぽつんとある公園では子供…

ビルと電車の風景との融合―エレファントカシマシ「武蔵野」レビュー

2017年の日比谷野音で開催されたライブで「武蔵野」が演奏された時である。日比谷公園の自然とビル群の風景に、曲が溶け込み調和していく感覚を覚えた。というのも宮本は、曲が始まる前に、 甲州街道を僕は行くあゝ遠くの山まで 山まで行く こんな歌詞で即興…

【ほぼ日刊ベースボール7】明治神宮野球場観戦録 (2018.3.16)

今年初の神宮球場での野球観戦。試合はヤクルトスワローズ対広島カープのオープン戦。天気の方はあいにくの雨。つくづくドーム球場が本拠地のファンはうらやましいと思ってしまう。そこそこの雨がぱらつく中、近くのコンビニで酒とつまみを買っていざ球場へ…

Ya Ya ~あの時代を忘れない~ / サザンオールスターズ

サザンオールスターズは父が好きなバンドで、カーステレオからしょっちゅう流れてくる。その時に流れてくるのは決まって『バラッド’77~’82』(1982)。どうやら父は最近のサザンよりも、初期のサザンの方が好きらしい。最近もいい曲たくさんあるよ、なんて言っ…

エレカシの「浪人時代」と自分の「浪人時代」を重ねて―『ココロに花を』を通じて

大学受験に失敗し"浪人生"をやっていた時期が自分にはあった。自分の浪人生活というのは寮生活で、自室には参考書以外はほとんど持ち込んでおらず、入試が近づいてくるとさすがに気が滅入ってきていた。朝夕がぐっと寒くなり、雪がちらつくようになった頃、…

桜の花、舞い上がる道を / エレファントカシマシ

「桜の花、舞い上がる道を」は、『昇れる太陽』(2009)に収録されている。アルバムのクライマックスにふさわしい、壮大な曲といえるだろう。宮本の華があって力強い歌唱には、ストリングアレンジが映える。この曲では宮本の歌唱力の高さをうかがうことができ…

「悲しみの果て」に秘められている力―エレカシとの出会いのきっかけを追想して

ongakubun.com ロッキンオンの『音楽文』に掲載されたもののリマスター版。掲載されたバージョンは書きたいことが多すぎてやたらと長ったらしくなってしまった。今回はその反省点を踏まえ、かなりの推敲を重ねた。多分以前よりは読みやすくなっていると思う。…

エレファントカシマシ 日比谷野外大音楽堂 2016 回想録

エレファントカシマシは、日比谷野外音楽堂(通称"野音")でのライブをデビュー以来、毎年のように行っている。ここ最近だと、彼らの長年積み重ねられた歴史によって、"聖地"のように祀られるようになってきてしまっている。このライブには、彼らの"歴史"と都…

エレカシの日比谷野音が聖地たる所以――2017年の日比谷野音でのライブを通して

今回の記事は以前ロッキンオンの『音楽文』に掲載された文章の"リマスター版"。エレカシの日比谷野音が開催される際の"聖地"という言葉が。聖地とは宗教的な意味合いを持つものだが、転じてサブカルチャーにおいて重要な意味を持つ地域を指す場合も見受けら…