三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

宮本浩次、『ガイアの夜明け』の主題歌について語る

『アーティスト・プロデュース・スーパー・エディション』 、2月の担当は宮本浩次プロデュース。エレファントカシマシのフロントマンであり、昨年ソロデビューを果たした宮本。1週目は、3月4日リリース予定の新作『宮本、独歩。』について語っていました。その進行を手助けするのは、音楽ジャーナリスト鹿野淳。以下は、「夜明けのうた」について語っていた部分の書き起こしです。

 

——さて、続いてお送りする曲があります。ニューアルバム『宮本、独歩。』から。テレビ番組『ガイアの夜明け』のエンディングテーマなんですね。その名も「夜明けのうた」この曲は沁みます。ほんとにすばらしい曲ですし、とにかく歌がものすごい気持ちいい。空の上から降ってくるような、そういう気持ちになります。

 

『ガイアの夜明け』っていうのは今回、テレビ局の方と直接話をしたんですけど、そのときにもう一回この番組を観たんです。ビデオも取り寄せてもらって、アーカイブをね。すごく良い番組なんですよ。そいで、出てくる人たちが、営業の人だったり一生懸命やっている人たちで。自分と重ねられるっていうかさ、出てくる主人公に自分の日々を重ねられるようなストーリーが多かったのね。その曲を作り始めて、例えばこの歌の中で、〈会いに行こう 私の好きな人に〉っていう言葉が入っているんだけど、その言葉とかが出来てきてて、詞に迷ったとき、さらに歌詞を作るにあたって、どうやって作ったらいいんだろうっつって、もう一回『ガイアの夜明け』を観直したときに、この部分がぴったりきたっていうか。ああ、これでいいんだっていう。ほんとに番組に合わせて作った曲だし、そこではテーマがあきれるくらい街の人達を追いかけている。その凄みを感じた。

 

この時期というのはちょうどね、「ハレルヤ」も作ってるし、テレビ番組も同時進行している状況だった。で、この2曲というのはまた正反対の雰囲気の曲でしょ。どっちも大切な歌だし、大事に大事に作んなきゃいけないっていう。いろんなことがある中で、頑張っている自分じゃないけど、そんな自分が『ガイアの夜明け』を観て励まされたんですよ、ほんとにね。

 

その中で、まっすぐ、歌ったらこうなったんですよ。これね、歌声もほんとにびっくりしちゃったもん。自分の歌声を、1回か2回歌っただけなんだけど、もう自分のイメージをそのまま丁寧に丁寧にという感じで。まあ、何度も歌詞も作りかえたし、くじけそうになるとガイアの夜明けを小出しに観ながらね勇気づけられてっていう。だから、番組と一緒に作っている感じもしたんだよね。この歌が歌えたのは自分にとってはソロの『宮本、独歩。』をやった意味があると思うし、この歌声はソロでこそ出せるとも思ったんだよね。これはね、自分ではすごく大切な、大切な曲になったし、歌声になりました。

 

——お送りした曲は「夜明けのうた」でした。50代にもなってこういう天使の声で歌われるロックシンガー、ポップシンガーの方がいるんだなということを感じる、そして〈会いに行こう〉という、待つんじゃなくて自分から行くっていう。そして、〈ドリーマー〉、〈旅人〉とまあ、宮本さんの永遠のテーマに近いところも歌われている。非常に宮本さんの本音が素晴らしい音楽に結集された楽曲だなと思います。

 

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〈書き起こし終わり〉

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