三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

宮本浩次、東京スカパラダイスオーケストラとの制作エピソードを語る

『アーティスト・プロデュース・スーパー・エディション』 、2月の担当は宮本浩次プロデュース。エレファントカシマシのフロントマンであり、昨年ソロデビューを果たした宮本。1週目は、3月4日リリース予定の新作『宮本、独歩。』について語っていました。その進行を手助けするのは、音楽ジャーナリスト鹿野淳。以下は、「明日以外すべて燃やせ feat. 宮本浩次」について語っていた部分の書き起こしです。

 

——まずは、椎名林檎さんとのコラボレーション曲の「獣ゆく細道」を聴いていただきました。 

www.miuranikki.com

 

——続いては、東京スカパラダイスオーケストラとコラボレーションをした「明日以外すべて燃やせ」について、色々なお話を聞きたいのですが。スカパラは、恒例のコラボレートのときにはお揃いのスーツを作って、それを着るという儀式のようなものもありますが、宮本さんも今回えんじ色のスーツを着ていました。

 

そうそう。嬉しかったぁ。あのスーツ着た時、ようやくここまで来たかと思ったもんね。お揃いでさ、みんなカッコいいじゃない。スカパラの人たちっていうのは、サウンドと全く同じ佇まいなんだよね。まあ、「明日以外すべて燃やせ」だけじゃなくて、彼らが持っている硬質で、陽気で、シリアスでっていう全部が、一緒にいるだけで既に音まで聴こえてくるよ、ぐらいの空気があって。もう、体現してるんだよね。

 

ほんとに素敵な人たちだし、作曲の沖さんも、作詞の谷中さんも、私と同い年なんですよ。で、私以上に彼らがそういうことをすごく感じてくれていて。自分も彼らと接している中で、だんだんと共有できたんだけど、そこにいるときはほんとに包み込むようにっつったら変なんだけど、彼らがやっぱりメンバーとして、東京スカパラダイスオーケストラの"客人"として私を迎え入れている感じとかも、ほんとにうれしかった。まあ、椎名林檎さんのときにも、〈林檎博 '18〉っていうすばらしい華やかなステージに呼ばれていったりとか、スカパラとも大阪城ホールの記念すべきコンサートに呼ばれていったり、そのときとかもほんとに幸せだった。だから仲間って思えたよね。

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椎名林檎と宮本浩次 - 獣ゆく細道

 

——宮本さん、以前のインタビューでね、この曲のコラボレートについて、「スカパラという9人が入っている共同浴場に自分も前を隠して入ってみたら、フルチンで湯気の中で立っている姿があって、自分もフルチンにならざるをえない状況になって、それで一気に10人のフルチンがこの曲を鳴らしたんだ」っていうことを言っていましたよね。

 

まあ、若干ね盛っているとは思うんだけど(笑) スカパラのみんなが、「さあ、宮本君、キミも一緒に風呂入ろうよ」って、全員フルチンで立っているっていう。そういうスタジオに入ったときに… ハッハッハ… すっごいでしょ(笑) でも、そんくらい胸襟を開いて。やっぱ人を呼ぶってさ、ゲストプレーヤとはいえ、自分たちの懐に、他者を入れるっていう、そんくらいの気持ちを開いてくれているわけよ。「さあ宮本君、やろうぜ!」で、バーッてタオル取るっていう(笑) やべぇなぁ… じゃあ俺もポイっていう感じで(笑)

 

——ハッハッハ(笑)

 

あ、あの、これ大丈夫なんですか?(笑)

 

——大丈夫です(笑) これが聴きたかったので(笑) それでは、ここで、皆さんに聴いていただこうと思います。

 

はい、「明日以外すべて燃やせ」—―。

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〈書き起こし終わり〉

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