三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

同い年の先輩たち

 自分は浪人生活を送っていたので、大学では学年が1つずれることになった。そこで生じたのが1つ上の学年に対する"敬語"問題。1つ上の先輩だけど、同じ年齢。敬語とタメ口、どちらを使うべきなのか。社会的な考え方でいけば、その組織に属したのが早いものは年齢にかかわらず上の立場であり敬語を使うというのが、一般的だと思う。でも自分の場合は違った。1つ上の先輩に対して敬語を使うどころか"タメ口"を使うことができた―。

 そのきっかけは1年生の春学期、6月の上旬頃だったか、とある授業の終わりのこと。同じサークルに属する1つ上の学年の先輩を見つけた。彼も同じ授業を受けていた。当時の自分は"敬語"問題で悩んでいた時期だったので、思い切ってそのことについて聞いてみた。そしたら彼は一瞬驚いた表情を見せた後すぐに

「なんだ!そんなことなら敬語なんか使わないでいいよ!」

と言ってくれた。一瞬驚きの表情を覗かせたのは多分、新入生歓迎の飲み会で彼と初めて会話したときに自分の年齢を言わなかったからだと思う(彼は確かその時自分に「1年生にしては落ち着いているね」なんて言っていたような気がする)。この一言が自分の悩みを払拭させてくれた。彼にはこの場を借りて感謝したい。

 それ以降、1つ上の学年の人達との距離がちょっとだけ縮まった気がする。でも"先輩"という意識が決してなくなったわけではない。1つ上の学年にはそれなりの威厳、風格があるように見えた。社会的な地位(学年)というのは年齢を簡単に凌駕する。これは非常に不思議な感覚だった。また、彼らには既に独自のコミュニティが形成されていた。自分の過ごしてきた1年と彼らが過ごしてきた1年。これは全く別物だ。当然ながらそんなコミュニティに"干渉"しすぎてはいけない。あくまでも別の学年だからだ。けれども自分は彼らに対して"タメ口"を使う。そのコミュニティーにちょっとだけ"干渉"をする。先輩だけど、先輩でありすぎない感じ。これはなかなか面白い距離感だった―。

 最後に、Thanks for my "seniors" & "friends"! 大事なのはこれからだぜ!好きなアーティストがこんな感じのこと言っていたので、それをもじってみました。次に書くフレーズもまたアレなんですが、締めの一文として。それではまた"どこかで"お会いしましょう!