三浦日記

音楽ライターの三浦智文が、日記のようにつらつらと書いていくブログ

もしもエレカシがカバーアルバムを出したら (前編)

これまでエレファントカシマシはテレビ番組やフェスなどで様々な楽曲をカバーしてきたが、音源化されているのは『STARTING OVER』(2007)に収録されている「翳りゆく部屋」のみ。一方、トリビュートアルバムはこれまで2枚出ていて、今年の3月に第3弾がリリースされることが決定した。有名なアーティストたちが彼らの曲をカバーすることは名誉なことだ。でも、自分のような捻くれたファンにとっては彼らがカバーされる・・・のではなくカバーする・・側のアルバムの方に期待を寄せてしまう。そこでエレカシのカバーアルバムがもしもできるとしたら、収録してほしい曲を独断と偏見で選んでみたいと思う。

 

アルバムのタイトルはシンプルに『エレカシ カバー作品集』とする。というのも今までベストアルバム的なものが出たときには"エレカシ"と略称で、その後に「青春セレクション」とか「自選作品集」とついていたので、そのフォーマットを踏襲してみた。収録する曲数であるが、これまでの彼らのアルバムの収録曲数はおおよそ11曲から13曲(間奏的なトラックを除くと12曲ないしは11曲になる場合が多い)の間であるから、カバーアルバムでは11曲としておく。また、曲同士のつながりや雰囲気を考慮して、曲順も考えてみることにする。それでは、とんだ「夢」と「妄想」が詰まった『エレカシ カバー作品集』をご覧ください。

 

Track 01. やさしくなりたい/斉藤和義

この曲は2016年の「ROOTS66 -Naughty 50-」という2016年に50歳を迎えるアーティストが一同に会するライブで、斉藤和義とのコラボで実際に演奏された曲。「明日なき世界」、「ガストロンジャー」ときて、「やさしくなりたい」がメドレー形式で演奏された。斉藤と比べて宮本のこの曲に対するアプローチはより繊細かつしっとりと歌い上げられている感じがして、感動した節がある。アレンジは原曲と一緒なのだが、ボーカルの歌声1つでこうもガラッと曲調が変わってしまうのには本当に驚いた。このアップテンポ目な曲を1曲目に持ってきてみる。これもエレカシのオリジナルアルバムでの常套手段であり幕開けにふさわしい1曲になることだろう。

 

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Track 02. ロビンソン/スピッツ

これまでスピッツは様々なアーティストをカバーしている。『おるたな』(2012)では奥田民生の「さすらい」(ビッグダディのテーマ)やはっぴいえんどの「12月の雨の日」などが収録されている。彼らはエレカシもカバーしていて「悲しみの果て」はフェスやライブなんかで度々演奏されているようである(残念ながら音源が存在しない…)。で、エレカシにもスピッツの曲を歌ってもらおうと考えたときに真っ先に浮かんだのが「ロビンソン」。アルペジオの曲はエレカシにはほとんどないけれど、宮本の音域的に意外とはまるような曲ではないかと思う。「はじまりは今」(1998)みたいに爽やかに歌ってもらいたい。ディレイ奏法が多用される前の曲とのつながりが良かったので2曲目に持ってきた。余談であるが、今年3月にエレカシ、スピッツ、Mr.Childrenによる3マンライブが開催されるが、そこでも是非とも宮本に歌ってほしい曲でもある。

 

 

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Track 03. ハロー・ハロー/Superfly

ここでどっしりと構えた感じのバラードを持ってきてみる。Superflyのデビュー曲であるが、この曲を初めて聴いたときに「どことなくエレカシっぽい曲調だな」と直感的に思った。エレカシのサポートメンバーでもある蔦谷好位置がSuperflyの楽曲のプロデュースを行っていることもあるからこの曲ももしや、と思ったけれど違う方がアレンジされていた。けれども、ギターのフレーズとか歌詞とかエレカシの世界観と良い感じにマッチするんじゃないかなと思う。1番の冒頭〈春が来れば 桜の短命を嘆いても 儚いもの 尊さに気づかなかった〉。ここはなんだか「桜の花、舞い上がる道を」(2008)的なニュアンスがあってエレカシに本当にぴったりだと思う。越智志保の節回しも宮本とどこか通じるところがあって声質的にも合うと思う。宮本はキーを下げてしっとり歌うのもいいけど、この曲は原曲のキーのまま「絶唱」してほしい。

 

 

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Track 04. 花の匂い/Mr.Chirdlen

Mr.Childrenのプロデューサーといえば小林武史が出てくるだろうと思う(現在は行っていない)。『SUPERMARKET FANTASY』(2008)の頃は、ばりばり彼がプロデュースを行っていた時期で、ピアノの主張が強いだとか、ポップバンドに成り下がってしまったなんていう声もあるけれど、やはり楽曲の完成度はすばらしいものがある。エレカシも『ライフ』(2002)というアルバムで小林をプロデューサーとして迎えたことがある。このアルバムは1曲1曲がきちっとまとまっている印象を受ける、小林プロデュース特有の緻密な感じがエレカシの楽曲にも反映されているような感じだ。「花の匂い」も『ライフ』に収録されているバラード「普通の日々」のような感じで、宮本がしっとりと歌い上げる姿は容易に想像できてしまう。「普通の日々」もアルバムの中間の曲順なのでやや安易だがここに「花の匂い」を持ってきた。先ほど述べた3マンライブでも、何とかMr.Childrenのバラードをエレカシがカバーしてくれないかと祈るばかりである。

 

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中編へ続く…【ほぼ日刊三浦レコード18】

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