三浦日記

音楽ライターの日記のようなもの

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エレカシの再レコーディングアルバムについて

再レコーディングアルバムと言えば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが2016年に『ソルファ』(2005)を再レコーディングした『ソルファ(2016)』が上がるだろうか。エレカシは、そのキャリアにおいてこれまで22枚のオリジナルアルバムを出しているが、再レコーディン…

花の写真 / スピッツ

スピッツ13枚目のアルバム『とげまる』(2010)に収録されている曲。カントリー調で明るく、軽やかな曲調には何とも悲しく、切ない歌詞が乗せられている。 小さなカメラがつないでる 切れそうで切れない細い糸 取り残されてるような 古ぼけた街で そういえば去…

『MODERN TIMES』の"隠しトラック"について

『MODERN TIMES』には"隠しトラック"なるものがあるというのが、Twitterで出回っていた。しかもデジタル音源では聴けないという。そんなもんで、久々に部屋の奥からCDプレーヤーを引っ張り出した。1曲目を巻き戻すと"1 0:00"から"1 -0:41"になった。曲のトラ…

Hero / PUNPEE

『MODERN TIMES』は2017年にリリースされたPUNPEEの記念すべき1st(?)アルバム。というのも彼は今までもアルバムを出したことはあるがいずれも限定生産で、『MOVIE ON THE SUNDAY』に関しては違法ドラッグみたいなとんでもない値段で取引されている。そんなも…

【みうらのクッキング2】チャーハンを作る時のポイント

パラパラなチャーハンというのは作る時のポイントを覚えてしまえば、案外簡単にできてしまうものです。今回はそんなポイントをいくつかご紹介します。 1. 温かいご飯を使うこと ご飯が冷えたままだと米のでんぷん質が固まっていて、ほぐすのに時間がかかって…

百八円の恋 / クリープハイプ

どこにでもあるようなありきたりの音楽は、ありきたりの評価のまま終わり、しまいには世間から忘れ去られてしまう。クリープハイプの音楽がそうでないとすれば、ありきたりではない、特別感のようなものは何だろう―。 「百八円の恋」はキャリア通算4枚目の『…

【ほぼ日刊ベースボール6】負けることの美しさについて

負けることの美しさ、それを一番感じたのは2006年のパシフィック・リーグのプレーオフ第2戦、日本ハムの本拠地札幌ドームで行われたソフトバンクと日本ハムの試合だ。 第1戦に負け、後がなくなったソフトバンクは当時の絶対的エース斉藤和巳をマウンドに送る…

もしもエレカシがカバーアルバムを出したら (後編)

「もしもエレカシがカバーアルバムを出したら」の後編。ここではTrack11とBonus Trackを載せている。11. スローバラード/RCサクセション、BT1. Paint It, Black/The Rolling Stones、BT2. Touch Me/The Doors、BT3. Aerosmith/The Farm

もしもエレカシがカバーアルバムを出したら (中編)

「もしもエレカシがカバーアルバムを出したら」の中編。ここではTrack5からTrack10が載っている。5. 空が鳴っている/東京事変、6. いとしのエリー/サザンオールスターズ、7. 喝采/ちあきなおみ、8.サムライ/沢田研二、9. ファイト!/中島みゆき、10. 主人公/…

もしもエレカシがカバーアルバムを出したら (前編)

これまでエレファントカシマシは様々な楽曲をカバーしてきたが、音源化されているのは「翳りゆく部屋」のみ。そんなわけでエレカシのカバーアルバムがもしもできるとしたら収録してほしい曲を、自称エレカシマニアの不肖三浦が独断と偏見で選んでみたい。1. …

東京からまんまで宇宙 / エレファントカシマシ

「東京からまんまで宇宙」は『MASTERPIECE』(2012)に収録されている。以前書いた『RAINBOW』(2015)が彼らの転換期だとすれば、 xxxtomo1128xxx.hatenablog.com このアルバムの頃はその直前であり、バンドとしてのひとまずの到達点を迎えた段階といえる。この…

ないものねだり / フジファブリック

『CHRONICLE』(2009)に収録されている曲。このアルバム発表後、7か月が経ってボーカルの志村正彦は帰らぬ人となってしまう。そのためこのアルバムが彼の遺作ということになってしまった。バンドでフロントマン的な存在が亡くなると、そのバンドのチャートは…

MUSE来日公演によせて (後編)

xxxtomo1128xxx.hatenablog.com 今回の来日公演はニューアルバムを引っ提げたツアーの一環でやるようなライブではない。自分たちのやりたい曲をやるという、いわば現時点の彼らのキャリアにおける総集編的なライブだった。そのため、初めてMuseのライブを観…

MUSE来日公演によせて (前編)

昨年の11月上旬、Museをこよなく愛する友人から突然電話が掛かってきた。それは、彼らの来日公演のチケットが手に入ったから観に行かないかという内容だった。しかもその席は結構いい席だという。これは行くしかない、2つ返事でいくことに決めた。だが、彼は…

the pillowsの思い出、風景

高校1年の頃、勉強がてら何気なくラジオを聴いていた時、なんだか「かっこいい」音楽が流れてきた。「へぇー、the pillowsっていうんだ」初めて聴いたときというのはそんなリアクションだった。バンドが好きになるきっかけによくある文言で、"よくある何かに…